今回は、言語学的な、お話について書きます。
「初音ミク」の代表曲の1つの「Ievan Polkka」は、「フィンランド民謡」です。
独特のテンポと、リズムから、楽しい雰囲気と、聞きなれない言語、サイバーな澄んだ音声という複雑な組み合わせから、相互の効果が出て、人気曲になりました。
しかし、ある物はあるから成っているわけではありません。
いろいろな事が関連しているから、作れたりするわけです。
それには、「フィンランド語」を知らなければいけません。
実は、「フィンランド語」は、日本語の遠い親戚の言葉です。
古代の時代に、大陸の中央に言語がありました。
「フィンランド人」の先祖は、もともとは「北欧」にはいなくて、ウラル山脈の麓に住んでいて、移動して今のフィンランドの位置にまで行きました。
この含まれる「語族」の事を、「ウラル・アルタイ言語」と言います。
ですから、「フィンランド語」には、どこかアジア的な響きが残っているのです。
「初音ミク」自体は、「日本語で歌えるように。」を中心として作られた「声に音階を付けられるシンセサイザー」です。
英語などの言葉は、日本人が、なかなか発音できない言語なわけですが、「フィンランド語」は違います。
「フィンランド語」の発音は、日本人が、カタカナ英語のように話しても、大体それが正解になります。
ですから、「フィンランド語」の楽曲を聞いても、日本人には、耳にとても聞き取りやすいわけです。
それで、つまり、大陸の中央に古代の時代にあった言葉が、東へ進んだのか?西へ進んだのか?という話であって、日本語と、フィンランド語は、遠い親戚の言語なのです。
この「ウラル・アルタイ語族」に含まれる言葉は、皆、日本語に似た特徴を持っており、
「ウラル語族」は、「フィンランド語、ハンガリー語、エストニア語」です。
「アルタイ語族」は、「トルコ語、モンゴル語、ツングース語」です。
ですから、ここら辺に含まれる言語の楽曲は、「初音ミク」や「日本語を中心としたボーカロイド」で歌わせる事は、比較的簡単です。
せっかく、「フィンランド語」の楽曲があるわけなので、これを機会にして、「フィンランド語」の勉強をしてみるといいと思います。
「フィンランド語」は、文法や発音など、日本語に似た所が多いので、比較的簡単に覚えられます。
その他の「ウラル・アルタイ語族」の言葉も、日本人にとっては理解しやすい言葉なので、勉強してみましょう!
「フィンランド語」を、個人だけで勉強できるのに1番良い本は、「CDエクスプレス」のシリーズです。
(最新版は、ニューエクスプレスに移行中)
1日1課で20日で終わるようにできていて、この本が終わった頃には、文法事項は、大学1〜2年頃まで終わった段階位まで習得できる作りで、とてもいいです。
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評価:
松村 一登
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